使徒言行録二章三十七〜四十七節〈教会の一致と交わり〉
東日本大震災発生
二千十一年三月十一日(金)から
三ヵ月二十二日です。
二千十一年六月二十六日(日)
聖霊降臨節第三主日
詩編百三十三編一〜三節
____1都に上る歌。ダビデの詩。
_見よ、兄弟が共に座っている。
_なんという恵み、なんという喜び。
2かぐわしい油が頭に注がれ、ひげに滴り
_衣の襟にたれるアロンのひげに滴り
3ヘルモンにおく露のように
___シオンの山々に滴り落ちる。
_シオンで、主は布告された
___祝福と、とこしえの命を。
使徒言行録二章三十七〜四十七節
_37人々はこれを聞いて多いに心を打たれ、ペトロとほかの使徒たちに、「兄弟たち、わたしたちはどうしたらよいのですか」と言った。38すると、ペトロは彼らに言った。「悔い改めなさい。めいめい、イエス・キリストの名によって洗礼を受け、罪を赦していただきなさい。そうすれば、賜物として聖霊を受けます。39この約束は、あなたがたにも、あなたがたの子供にも、遠くにいるすべての人にも、つまり、わたしたちの神である主が招いてくださる者ならだれにでも、与えられているものなのです。40ペトロは、このほかにもいろいろ話をして、力強く証しをし、「邪悪なこの時代から救われなさい」と勧めていた。41ペトロの言葉を受け入れた人々は洗礼を受け、その日に三千人ほどが仲間に加わった。42彼らは、使徒の教え、相互の交わり、パンを裂くこと、祈ることに熱心であった。
_43すべての人に恐れが生じた。使徒たちによって多くの不思議な業としるしが行われていたのである。44信者たちは皆一つになって、すべての物を共有にし、45財産や持ち物を売り、おのおのの必要に応じて、皆がそれを分け合った。46そして、毎日ひたすら心を一つにして神殿に参り、家ごとに集ってパンを裂き、喜びと真心をもって一緒に食事をし、47神を賛美して、主は救われる人々を日々仲間に加え一つにされたのである。
〈教会の一致と交わり〉
_本日の主題は「一致」と「交わり」です。教会に属して歩んで思うことの一つに一致することの難しさがあります。一人一人が大切にしていることだからこそ、意見が違えると関係がきしみ始めます。
_使徒言行録が報告している出来たばかりの教会では「信者たちは皆一つになって、すべての物を共有にし、財産や持ち物を売り、おのおのの必要に応じて、皆がそれを分け合った」使徒言行録2章44~45節)とあります。この通りであるならば現在の教会は一人一人が自分だけの持ち物を持ち貧しい人のなかには必要な物も手に出来なくなったことになります。
_しかし一見「一致」が難しいようでも、大きな困難を目の前にするとそのために違いを乗り越え一致協力する姿を見ることができます。イエスさまを受けることは大きな恵みであります。大きな困難でもあると言えるでしょう。私の罪を赦そうとしてくださったお方が、わたしのために苦しみを受け死んでくださったことを受け入れることは恵みであり困難です。
_人は困難を目の前にすると一致できることが多いです。この事実が教えてくれることは困難を見ると一致に導かれ易いことです。私たちは恵みを受けています。神様に赦されています。福音をたずさえて伝えるために用いられています。同時に、私たちは罪深いのでイエスさまが十字架に掛かり苦しんで死ななければいけないようにしてしまいました。神様のご用に仕えるのに何一つふさわしいところをもっていません。
_私たちは自分の恵みを数えることも大切ですが、一致するためには自分の罪と小ささを見つめるべきかもしれません。大きな困難を目の前にすると一人一人の力はちっぽけです。だからこそ一致協力します。神様は私を赦してくださりそして呼び集めてくださいました。私たちは罪深く平和や助け合いなど言うにふさわしいものではないかもしれません。でもだからこそ神様は目をとめて呼んでくださったのです。私たちは人の考えでふさわしくあろうとすれば一致できません。
聖書 新共同訳: (c)共同訳聖書実行委員会
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(c)日本聖書協会
Japan Bible Society , Tokyo 1987,1988
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