使徒言行録二十章七〜十二節〈生命の回復〉
東日本大震災発生
二千十一年三月十一日(金)から
四ヵ月十三日です。
二千十一年七月二十四日(日)
聖霊降臨節第七主日
詩編三十五編一〜十節
____1ダビデの詩。
_主よ、わたしと争うものと争い
_わたしと戦う者と戦ってください。
2大盾と盾を取り
_立ち上がってわたしを助けてください。
3わたしに追い迫る者の前に
___槍を構えて立ちふさがってください。
_どうか、わたしの魂に言ってください。
_「お前を救おう」と。
4わたしの命を奪おうとする者は
___恥に落とされ、嘲りを受けますように。
_わたしに災いを謀る者は
___辱めを受けて退きますように。
5風に飛ぶもみ殻となった彼らが
___主の使いに追い払われますように。
6道を暗闇に閉ざされ、足を滑らせる彼らに
___主の使いが追い迫りますように。
7彼らは無実のわたしを滅ぼそうと網を張り
_わたしの魂を滅ぼそうと落とし穴を掘りました。
8どうか、思わぬ時に破滅が臨み
_彼らが自ら張った網に掛かり
_破滅に落ちますように。
9わたしの魂は主によって喜び踊り
_御救いを喜び楽しみます。
10わたしの骨はことごとく叫びます。
_「主よ、あなたに並ぶものはありません。
_貧しい人を強い者から
_貧しく乏しい人を搾取する者から
___助け出してくださいます。」
使徒言行録二十章七〜十二節
_7週の初めの日、わたしたちがパンを裂くために集っていると、パウロは翌日出発する予定で人々に話をしたが、その話は真夜中まで続いた。8わたしたちが集っていた階上の部屋には、たくさんのともし火がついていた。9エウティコという青年が、窓に腰を掛けていたが、パウロの話が長々と続いたので、ひどく眠気を催し、眠りこけて三階から下に落ちてしまった。起こしてみると、もう死んでいた。10パウロは降りて行き、彼の上にかがみ込み、抱きかかえて言った。「騒ぐな。まだ生きている。」11そして、また上に行って、パンを裂いて食べ、夜明けまで長い間話し続けてから出発した。12人々は生き返った青年を連れて帰り、大いに慰められた。
〈生命の回復〉
_本日の聖書のお話しは感動するべきなのか笑うべきなのか感心したらよいのか迷うお話しです。
_場面は伝道旅行中のパウロさんがトロアスに滞在しているところです。明日にはトロアスを出発をする予定でトロアスの人たちと別れを惜しんいたことでしょう。またこの日は週の初めの日、日曜日であり主イエス・キリストを信じる人々はイエスさまの十字架の死と復活を覚えて礼拝をしています。短い期間でしたらトロアスの信仰者との交わりをし礼拝をして別れを惜しむ場面は感動的です。
_ここでエウティコという青年が窓から転落して死んでしまいます。衝撃的な出来事が起こります。パウロさんはすぐに下に降りて行き青年を見て「まだ生きている。」と皆に言います。三階の高さから落ちて死ななかったのですから驚くべきことです。また青年の命が守られたので感動的です。
_ただエウティコが窓から落ちた理由が滑稽です。「パウロの話が長々と続いたので、ひどく眠気を催し、眠りこけて三階から下に落ちてしまった。」のです。偉大な使徒と呼ばれるパウロさんが長話だから眠気を催してしまうとは、私たちの普段の礼拝説教でもありそうな思わず笑ってしまいそうになる話です。
_こんなどう受けてとめて良いか迷う話の結末は、青年を無事に連れて帰れて皆が大いに慰められたことです。パウロさんとの別れではありません。私はここに礼拝の姿を示される思いがします。エウティコさんはパウロさんの話の長さに眠気を覚えながらもその場に同席していました。週の初めの日日曜日に皆でパンを裂いて食べ神様を礼拝し話を聞きます。そこには熱心に耳を傾ける人もいれば疲れで眠気を覚えている人もいるでしょう。
_礼拝は神様は私たちを呼び集めて迎えてくださいます。そしてまたそれぞれの場へ遣わされます。礼拝に来て神様の受け止められそして無地にまた送り出される、このことは大きな恵みであり慰めです。もし誰かが倒れ救急車で運ばれたれたとき、治療が一段落し命に別状がないと知り家に帰るときの安堵感は大きな慰めがあるでしょう。週の歩みを終えまた神様の懐に抱かれそして無事に送り出される、このことも同じぐらい慰めがあることです。
聖書 新共同訳: (c)共同訳聖書実行委員会
Executive Committee of The Common Bible Translation
(c)日本聖書協会
Japan Bible Society , Tokyo 1987,1988
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