ヨハネによる福音書1章35~51節〈最初の弟子たち〉
東日本大震災発生
2011年3月11日(金)午後2時46分から
10か月4日です。
降誕説第4主日
ヨハネによる福音書1章35〜51節
_35その翌日、また、ヨハネは二人の弟子と一緒にいた。36そして、歩いておられるイエスを見つめて、「見よ、神の小羊だ」と言った。37二人の弟子はそれを聞いて、イエスに従った。38イエスは振り返り、彼らが従って来るのを見て、「何を求めているのか」と言われた。彼らが、「ラビ――『先生』という意味――どこに泊まられるのですか」と言うと、39イエスは、「来なさい。そうすれば分かる」と言われた。そこで、彼らはついて行って、どこにイエスが泊まっておられるかを見た。そしてその日は、イエスのもとに泊まった。午後四時ごろのことである。40ヨハネの言葉を聞いて、イエスに従った二人のうちの一人は、シモン・ペトロの兄弟アンデレであった。41彼は、まず自分の兄弟シモンにあって、「わたしはメシア――『油を注がれた者』という意味――に出会った。」と言った。42そして、シモンをイエスのところに連れて行った。イエスは彼を見つめて、「あなたはヨハネの子シモンであるが、ケファ――『岩』という意味――と呼ぶことにする」と言われた。
_43その翌日、イエスは、ガリラヤへ行こうとしたときに、フィリポに出会って、「わたしに従いなさい」と言われた。44フィリポは、アンデレとペトロの町、ペトサイダの出身であった。45フィリポはナタナエルに出会って言った。「わたしたちは、モーセが律法に記し、預言者たちも書いている方に出会った。それはナザレの人で、ヨセフの子イエスだ。」46するとナタナエルが、「ナザレから何か良いものが出るだろうか」と言ったので、フィリポは、「来て、見なさい」と言った。47イエスは、ナタナエルが御自分の方へ来るのを見て、彼のことをこう言われた。「見なさい。まことのイスラエル人だ。この人には偽りがない。」48ナタナエルが、「どうしてわたしを知っておられるのですか」と言うと、イエスは答えて、「わたしは、あなたがフィリポから話しかけられる前に、いちじくの木の下にあなたがいるのを見た」と言われた。49ナタナエルは答えた。「ラビ、あなたは神の子です。あなたはイスラエルの王です。」50イエスは答えて言われた。「いちじくの木の下にあなたがいるのを見たと言ったので、信じるのか。もっと偉大なことをあなたは見ることになる。」51更に言われた。「はっきり言っておく。天が開け、神の天使たちが人の子の上に上り降りするのを、あなたがたは見ることになる。」
〈最初の弟子たち〉
弟子であることの3つの場合が記されています。
洗礼者ヨハネの二人の弟子の場合。
師に「何を求めているか」と聞かれます。さてそう聞かれてみると自分が一体何を求めているのかよく分かりません。
弟子は師に何を求めているのか分かっているようで答えることができません。
そこで弟子は師に、とりあえずどこに泊まられるかと尋ねます。師は「ついてくれば分かる」と答えられます。
師は弟子の問いにすぐに答えられません。言葉だけで答えられません。答えのあるとこまで導いて下さいます。
師と弟子は一緒に答えを確認します。
連れてこられた弟子の場合。
師は初めて会う弟子にいきなりあだ名をつけてこれからこう呼ぶからと告げられます。弟子はあっけに取られたかもしれません。
師は弟子の思いを超えて目を留められます。弟子が師を探し当てるのでありません。師が目を留められるのです。
回心した弟子の場合。
自負のある弟子は偉大な業を見て師と認めます。師は言われます。これからもっと凄い業を見ることになると。
弟子は過去に起こった偉大な業を思い返し師の偉大さを認めます。師は弟子に未来に起こる偉大な業を告げ導かれます。
師は弟子に答えを示すのではなく共に探してくださります。
師は弟子に認められるのではなく師が弟子を見止めます。
師は起こった出来事で弟子に希望をお与えになるのではなくこれから起こることで希望をお与えになります。
聖書 新共同訳: (c)共同訳聖書実行委員会
Executive Committee of The Common Bible Translation
(c)日本聖書協会
Japan Bible Society , Tokyo 1987,1988
関連記事