降誕前第9主日〈創  造〉

C3

2012年10月21日 13:33

東日本大震災発生
2011年3月11日(金)午後2時46分から
1年7か月24日です。

2012年10月28日(
降誕前第9主日

箴言8章1,22~31節
81知恵が呼びかけ
_英知が声をあげているではないか。

22主は、その道を初めにわたしを造られた。
_いにしえの御業になお、先立って。
23永遠の昔、わたしは祝別されていた。
_太初、大地に先立って。
24わたしは生み出されていた。
_深淵も水のみなぎる源も、また存在しないとき。
25山々の基も据えられてはおらず、丘もなかったが
_わたしは生み出されていた。
26大地も野も、地上の最初の塵も
_まだ造られていなかった。
27わたしはそこにいた
_主が天をその位置に備え
_深淵の表に輪を描いて境界とされたとき
28主が上から雲に力をもたせ
_深淵の源に勢いを与えられたとき
29この原始の海の境界を定め
_水が岸を越えないようにし
_大地の基を定められたとき。
30御もとにあって、わたしは巧みな者となり
_日々、主を楽しませる者となって
_絶えず主の御前で額を奏し
31主の造られたこの地上の人々と共に楽を奏し
_人の子らと共に楽しむ。

〈創  造〉
_箴言は私のイメージでは年配の方に好まれる傾向があると思います。そしてその理由が人生についての忠告が内容だからだとにらんでいます。

_経験豊富な方は未熟な若い人に忠告をしたくなります。けれども多くの場合若い人はその忠告を疎ましく思います。それはこのような忠告は体験を通して得られるものであって理屈ではないからでしょう。

_一見このような忠告は余計なお世話に見えますが、私には時間が経ってからではあるけれども効果があると思います。若い人は忠告を聞いても従わないことが多いです。その時点では効果ないように思えます。しかし忠告を受けていれば、実際忠告を聞かずやがて困難にぶつかるときがやってきたとき、あのときそう言えばこんなことを言われていた、と思い出します。そして自分を思って言葉を掛けられていたことや自分が今抱えている困難はかつて先輩がぶつかったものでもあると知るときにそれが力になります。

_天地創造の物語を語る箴言は、人に考えることを浅はかさを示し神さまのみ心の計り知れない深さを伝えます。このことは様々な体験を通してしか受け入れられないことかもしれません。それでもこのみ言葉を聞いていればいつかまざまざと神さまの創造の業を知らされてそれが困難にぶつかっているときだとするときっと力になるはずです。

_伝道にはこういった面があると思います。相手がどう受け止めようととにかく伝えたいと思うなら伝えることです。今、この世界は神さまが造られたんですよ、と言って一体どれほどの人がすぐに頷いてくれるでしょうか。それでも伝えるのです。それが伝道です。


聖書 新共同訳: (c)共同訳聖書実行委員会
Executive Committee of The Common Bible Translation
(c)日本聖書協会
Japan Bible Society , Tokyo 1987,1988

関連記事