復活節第2主日〈復活顕現〉

C3

2013年04月07日 21:14

東日本大震災発生
2011年3月11日(金)午後2時46分から
2年27日です。

2013年4月7日(
復活節第2主日
マタイによる福音書28章11〜15節
2811婦人たちが行き着かないうちに、数人の番兵は都に帰り、この出来事をすべて祭司長たちに報告した。12そこで、祭司長たちは長老たちと集まって相談し、兵士たちに多額の金を与えて、13言った。「『弟子たちが夜中にやって来て、我々の寝ている間に死体を盗んで行った。』と言いなさい。14もしこのことが総督の耳に入っても、うまく総督を説得して、あなたがたには心配をかけないようにしよう。」15兵士たちは金を受け取って、教えられた通りにした。この話は、今日に至るまでユダヤ人の間に広まっている。

〈復活顕現〉
 イエス様を十字架にはりつけ殺そうと計画をし実行した祭司長たちと長老たちは復活を恐れていました。イエス様の弟子たちは復活を心の片隅にも思うことなくイエス様の死刑が執行されたことに衝撃を受けてただただ怯えていたときにです。ある意味では祭司長たちと長老たちはイエス様の弟子たちより復活を魂で受け止めていました。
 イエス様を死刑にし弟子たちに絶望的なダメージを与えても彼らは安心することができません。イエス様の遺体がなくなったりしたらと心配しイエス様の墓に番兵をおきます。しかもわざわざ総督ピラトの許可まで得ています。
 すると彼らのところにイエス様が復活したとの報告が番兵からあります。もし復活などないと一片の疑いもなく確信していたなら番兵は嘘をついていると受け止めることになります。しかもこの嘘はイエス様を犯罪人として殺した祭司長たちと長老たちにとっては取り返しの付かない間違いを犯したと指摘するとても名誉を傷つけられるものです。
 彼らはこの番兵を叱責するかと思えばお金と政治力を使って嘘をついてイエス様の遺体が盗まれたと嘘の証言をしてくれと頼みます。少なくとも番兵の報告を嘘と決めつけませんでした。
 イエス様は祭司長たちと長老たちの魂にも復活をして現れられたと言えるのではないでしょうか。
 マタイによる福音書の意図とは違っているかもしれませんが、ここにもわたしたちに復活が示されていると思います。復活はわたしたちが受け止めきれないほどの大きな衝撃です。期待している人もそうではない人にとっても魂が激しく揺さぶられるできごとです。もし目の前に1億円入ったカバンをポンと置かれ中身を見せられたうえでしばらく預かって欲しいと頼まれれば、膝が震え冷や汗が出、パニックになるかもしれません。復活はこれ以上の衝撃です。わたしたちは復活を思う時どれほど魂を揺さぶられ衝撃を受けているでしょうか。少なくとも祭司長たちと長老たちは衝撃受け自分を見失っていました。
 しかしイエス様が福音を託されたのは実際に復活を目の当たりするまであるいは目の当たりにしてもなお魂で受け止められない弟子たちです。わたしたちは復活を信じていると魂を震わせることなく告白していることもないとは言えないでしょう。それでも神さまは選んでくださっている、このことをわしたちは忘れてはならないと思います。

聖書 新共同訳: (c)共同訳聖書実行委員会
Executive Committee of The Common Bible Translation
(c)日本聖書協会
Japan Bible Society , Tokyo 1987,1988

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