復活節第3主日〈新しい命〉
東日本大震災発生
2011年3月11日(金)午後2時46分から
2年1か月3日です。
2013年4月14日(日)
復活節第3主日
マタイによる福音書12章38~42節
1238すると、何人かの律法学者とファリサイ派の人々がイエスに、「先生、しるしを見せてください」と言った。
39イエスはお答えになった。「よこしまで神に背いた時代の者たちはしるしを欲しがるが、預言者ヨナのしるしのほかには、しるしは与えられない。
40つまり、ヨナが三日三晩、大魚の腹の中にいたように、人の子も三日三晩、大地の中にいることになる。
41ニネベの人たちは裁きの時、今の時代の者たちと一緒に立ち上がり、彼らを罪に定めるであろう。ニネベの人々は、ヨナの説教を聞いて悔い改めたからである。ここに、ヨナにまさるものがある。
42また、南の国の女王は裁きの時、今の時代の者たちと一緒に立ち上がり、彼らを罪に定めるであろう。この女王はソロモンの知恵を聞くために、地の果てから来たからである。ここに、ソロモンにまさるものがある。」
〈新しい命〉
命が新たにされることはそれまでは古い命です。古い命はしるしを求めます。しるしとはレッテルや保証があると考えていいでしょう。このことは自分で判断しなくても貼ってあるレッテルや付いている保証で判断すればいいわけです。ある人を信用して良いかどうか決める必要があるときレッテルや保証を当てにすれば自ら考える必要はありません。
イエス様は「よこしまで神に背いた時代の者たちはしるしを欲しがる」と言われます。悪い時代では人や出来事と出合う度に自ら思い悩みんで受け止めていくことはたいへんです。なぜなら悪い時代は悲しみ痛み怒りがあふれる世界です。このような思いを自らの気持ちで受け止めることは悲しみ痛み怒りを味わう覚悟が必要です。楽に生きようとすればレッテルや保証に頼り自らの気持ちを動かすことがないようにすればよいわけです。
イエス様は「よこしまで神に背いた時代」だからこそレッテルや保証に頼らずに、自らの気持ちを揺り動かして人や出来事を受け止めようとされました。その結果、律法を守っているから礼拝をささげているからなどと言って心動かすことなく神さまに守られていると安心し、またそうではない他人を裁く人たちの恨みを買いました。
イエス様が十字架に掛かり殺され三日後に生き返ったことで、自らの心を揺り動かして人や出来事を受け止め生きることが例え命を縮めることになっても間違った生き方ではないと神さまが仰ってくださっていると思います。わたしたちは弱さのためにいつも心揺り動かし生きているわけではありませんが、それでもこのように生きようという願いを持ち続けることを神さまはお喜びくださいます。
聖書 新共同訳: (c)共同訳聖書実行委員会
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(c)日本聖書協会
Japan Bible Society , Tokyo 1987,1988
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