復活節第7主日〈キリストの昇天〉

C3

2013年05月12日 21:21

東日本大震災発生
2011年3月11日(金)午後2時46分から
2年2か月1日です。

2013年5月12日(
復活節第7主日
母の日
ルカによる福音書24章44〜53節
2444イエスは言われた。「わたしについてモーセの律法と預言者の書と詩編に書いてある事柄は、必ずすべて実現する。これこそ、まだあなたがたと一緒にいたころ、言っておいたことである。」45そしてイエスは、聖書を悟らせるために彼らの心の目を開いて、46言われた。「次のように書いてある。『メシアは苦しみを受け、三日目に死者の中から復活する。47また、罪の赦しを得させる悔い改めが、その名によってあらゆる国の人々に宣べ伝えられる』と。エルサレムから始めて、48あなたがたはこれらのことの証人となる。49わたしは、父が約束されたものをあなたがたに送る。高い所からの力に覆われるまでは、都にとどまっていなさい。」

 50イエスは、そこから彼らをベタニアの辺りまで連れて行き、手を上げて祝された。51そして、祝福しながら彼を離れ、天に上げられた。52彼らはイエスを伏し拝んだ後、大喜びでエルサレムに帰り、53絶えず神殿の境内にいて、神をほめたたえていた。

〈キリストの昇天〉
 十字架刑で殺されたイエス様は復活してお弟子さんたちの前に現れられました。そして天に帰られお弟子さんたちの前から姿を消されました。お弟子さんたちにはエルサレムにいて神様がお約束してくださったものが与えられるのを待つように言われました。
 お弟子さんたちはイエス様を天に見送ったあと喜びに満たされてエルサレムで過ごしています。イエス様が捕まり殺されたときは混乱していただろうお弟子さんたちはせっかく復活してされたイエス様が天へと昇られ姿を見ることができないことは不安であったと思います。神様から与えられると約束されたものを受ける時まで何日か掛かります。それでも喜びに満たされていました。
 復活の出来事に出会ったお弟子さんたちは神さまに頼る喜びに満たされていたと思います。今まで自分たちの中で誰が一番偉いかとか、ペトロさんは他の弟子が裏切っても自分だけは裏切らないと公言したり、自分の持つ力に目を注いでいたようです。イエス様が殺されてしまったときはその出来事そのものの衝撃と共に今まであれほど気にしていた自分の力が全く役に立たなかったという現実をつきつけられました。全く無力であると思っていたお弟子さんたちに復活という人の力が決して及ぶことのない神さまの御力が示されます。
 お弟子さんたちが自分たちの無力と神さまの御力を目の当たりにしたから、イエス様が姿を消されたあと神さまの約束により与えられるものを手にするまでの間、喜びに満たされたと思います。
 小さい幼子が興味のあるものを見つけたときお母さんから離れて見に行こうとします。途中で振り返りお母さんの姿を見つけるとまた近づいていきます。そして目的にのものを手にします。しかしそれを落として大きな音に驚くとお母さんのところへ行きぎゅっとしがみつきます。しばらくするとまた安心して自分の興味のあるものに近づいていきます。
 自分の力を信じて一人で歩んでいきます。しかしふと不安になると自分をしっかりと受け止めてくれる人の姿あることを確認します。困難にぶつかるとその人のところに行ってぬくもりを得ようとします。お弟子さんたちは自分の力で進んでいると思っていたけれでも、見守ってくださる眼差しが自分に注がれていることを、またいつでもそのぬくもりに触れることができることを知ったのではないでしょうか。幼い子がお母さんにぎゅっとしがみついているときは不安であっても、むしろ不安であるからこそぬくもりが与えられる喜びを味わっています。このときのお弟子さんたちも幼子のように幸せだったのでしょう。
 
聖書 新共同訳: (c)共同訳聖書実行委員会
Executive Committee of The Common Bible Translation
(c)日本聖書協会
Japan Bible Society , Tokyo 1987,1988

関連記事